【料理】鶏レバーのポン酢漬け

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鶏レバーのポン酢漬けは、先日、親友の実家でご馳走になった。たまたま引っ越した先がこのおうちのすぐ側なので、昨年来たびたびお邪魔している。

こちらでは、晩酌が常だったというお父さんが亡くなられて数年が経つが、お母さんは相変わらず酒の肴を手早く多品目用意して、もてなしてくれる。私はほとんどお酒が飲めないのだけれども小さい頃からつまみになるような食べ物が大好きだから、とても嬉しい。

先日こちらで80代の、激動の時代を生き抜いて年輪を重ねた女性たちに出会ったという話を書いた。今またそれぞれが「いい塩梅の」自由さを持って生きている様子はとても素敵で、私もこんな軽さと余白を持って人生を楽しめたらいいなと憧れている。

その日はまるちゃん(友人の母の愛称)とその同級生が、様々おいしいものを用意してくれていた。どうしてもそれを再現したい私は、作り方を根掘り葉掘り伺ってはメモしていくのに忙しかった。

中でもシンプルなのに衝撃的に美味しくて、おそらく一番簡単にできるのは「鶏レバーのポン酢漬け」。鶏レバーといえば、甘辛の煮付けかクラッカーに塗るペーストくらいしかぱっと思いつかない私にとって、とてもありがたいレシピだった。

鶏レバーは水に漬けて血抜きをしておき、余計な脂身をとって一口大に切って置く。一緒についているハツもそのまま使う。くさみ消しの酒と塩を入れたお湯が沸騰したらレバーを入れ、超トロ火にして10分〜15分。時間は量や鍋の具合で調整する。その後火を止めて蓋をしておき、同じく10分〜15分くらい放置する。ざるに上げて水分を切ったらポン酢に漬けて、一晩冷蔵庫で冷やす。食べる前に紫蘇のみじん切りと胡麻で和える。

そう、味付けに使う調味料はポン酢のみである。紫蘇と胡麻がいい味を出すけれど、これは青ねぎや茗荷などでも良い。糸唐辛子を乗せればおもてなしにも出せるおしゃれな感じになるし、ラー油を垂らしたり、ごま油でコクを出したりと簡単にアレンジもできるが、一周回って私はポン酢のみが好き。

血気盛んなことを自負しているものの、たまにレバーが無性に食べたくなるのでまだまだ必要な栄養素がたくさん含まれているのだろう。これならばある程度作り置きができるし、何より簡単で味わい深く、さっぱりとしているので新しいメニューとしてすっかり定番となった。