【SKALS】北欧・手芸学校留学への道
朝起きたら、デンマークから短いメールが入っていた。「4週間のコースは今ありません。12週間か17週間だったら2021年9月からのコースに入れます。ご検討の程。」みたいなニュアンスで。
「一生の中で叶えたいことリスト」に入っていた、デンマークのSKALSという手芸学校への留学。コロナ禍さまざま感情の揺れを体験する中「行けるんだったら元気なうちにエイっと行ってしまえ」と思い立ち、家族に了解を得たので10日くらい前に先方へメールしたのだった。
なんとなく、状況も見えないので2022年に4週間のコースが開かれるか?と、適当に聞いてみた結果の返事だった。なるほど、ここしばらくSKALSのインスタやデンマーク語でしか書いていないHPを翻訳にかけながら読んでみたところ、きちんとした年間スケジュールが繰り返されるわけではなく、予定が出たら申し込む。長さも随時、その時行ける人が。・・・という感じなのかなと思った。
それでいい。日本じゃないからそんなにガチガチな毎年の決め事があるわけでもないだろう。そこに来てこのコロナ禍。柔軟に対応する必要がある海外だからなおさらな。
北欧には、フォルケホイスコーレという仕組みがある。
フォルケホイスコーレとは、北欧独自の教育機関です。
フォルケホイスコーレの特徴は、試験や成績が一切ないこと、民主主義的思考を育てる場であること、知の欲求を満たす場であることです。加えて、全寮制となっており、先生も含めた全員が共に生活することなども代表的なフォルケホイスコーレの文化です。
生徒はみな国籍関係なく国からの助成金を受けることができ、学費の一部を払うだけで入学できます。
もともとフォルケホイスコーレは、哲学者であり教育者でもあるデンマーク人のグルントヴィが「すべての人に教育を」というコンセプトのもと、主に学校に通えない農家に育った人などを対象に創設しました。
やがてもう一人の創始者と言われるクリステン・コルがフォルケホイスコーレを今の民主主義的教育メソッドに変えたと言われています。1844年に最初のフォルケホイスコーレが開校しました。20年後、64年のシュレースヴィヒ=ホルシュタイン戦争に敗れたことで市民の間で「知」への欲求が大きく増加し、67年にはおよそ20校が、その50年後には68校がつくられました。その後も学校数は少しずつ増え続けますが、2007年ごろから不況により統廃合が行われ、現在では1918年時点とほぼ同数の70校前後があります。
統廃合された結果今残っているものの多くは、特定の分野に特化し個性を持った学校です。
特化された分野はアート、スポーツ、哲学、福祉など様々ですが、今でも創始者の目指した知を蓄える場所であることや、民主主義を育てる場所であることはどの学校も一貫して守られています。
この、フォルケのことは数年前に知った。卒業しても特に資格を発行しない、入学資格は16歳から99歳まで、自由と自主性を重んじる・・・ということなどに興味を持った。
全寮制で、食事は1日3食+おやつの時間がある。そして寮生活、食事、授業料の全てに外国人に対しても国の補助が出て、1週間の費用が3万円程度。自分の中の留学を覆す仕組みに驚いた。「人間は一生育つものだし、人生にはいつでも、立ち止まって知の探求をする期間が必要だ」というのを、絵空事ではなく実現し続けている歴史。
よく良くサイトを見てみると、2022年の春のコースも発表されていた。外務省の渡航関連の情報をみたところ、現状直前の陰性証明があれば渡航は可能とのことだったのでなんとか今年でも行くことは可能だが、ちょっとはデンマーク語も練習したいので、来年3月からのコースの申し込みを送信した。(←いまココ)
しばらくは、他の日々のブログに混じって、SKALS関連の投稿も続きます。縁があれば無事行けるだろー。まとめて読みたい方は、タグもつけたので「フォルケホイスコーレ」とか「北欧留学」とか、ポチッと押して読んでください。