• HOME
  • BLOG , Cooking
  • 【料理】息子のボロネーゼと、バリバリチキンステーキ

【料理】息子のボロネーゼと、バリバリチキンステーキ

BLOG

この記事は、前に「うちの麻婆豆腐」も載せていただいたlafleur_kitchenからお話をいただいて書きました。今回7月のお題は「rendez-vous」。私はたまに帰ってくる息子とその料理、家族の記憶の一端を書きました。

美しくて物語のある、時間が経つほどに愛おしくなるお花=le fleurのコサージュたち。美しくて心がきゅっとするような作品が出来上がる背景には、真っ当で食材への愛に溢れるおいしい料理がある。写真と文章からそのお裾分けをいただけるページです。是非ご覧ください。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

息子は、高校卒業時に家を出た。

まだその頃は東京に住んでいて、てっきり家から通える範囲の学校に進学するものだと思っていたから、思ったより早い親離れに狼狽え、準備・卒業・引っ越し…とバタバタ日々が過ぎた後も、しばらく心に穴が開いたような時期があったように思う。

しかしながらあっという間に時は経ち、長い休みにはたびたび家に戻ってきたりしていたので、思ったよりも早く心の穴は埋まることとなった。遠い地で一人悩む時期を過ぎた後には良い友人にも恵まれ、大学生活の後半はクリエイターの学生たちと道内を繋ぐネット上のコミュニティーを作り、リアルでも「アトリエ」と称した溜まり場を作ってみんなで持ち回りの料理をしていたらしい。

三食きちんと拘ってやる家庭ではないが、私の母が魚屋の出ということもあり美味しいものを食べることにはなかなかの執着がある家系だと思う。小さい頃はよく祖父に連れられて築地に行った。母は若い頃、魚河岸の端にあった店で小さなワニを買い、肩に乗せながら仕事を手伝っていたらしい。子どもの私には馴染みの仲買のおじさんがいつも板ガムをくれたりして、祖父の陰に隠れながらちょろちょろと遊ぶのが楽しかった。

その亡くなった祖父の曾孫にあたる息子は、美味しいものが食べたい一心で今時の子らしくフレンチやイタリアンの料理人が配信するYouTubeを見ながら料理をし、皆に振る舞っていた様子。在学中から帰宅するたびにボロネーゼ、カルボナーラやアンチョビのパスタ、鶏料理を作ってくれ、それは大雑把な私の料理よりも絶妙な塩梅に仕上がっているのだった。

卒業して家に戻り、半年一緒に暮らした後独立。今はたまに帰る実家のキッチンで思う存分料理することがストレス解消にもなるらしい。こちらは普段食べないようなメニューが飛び出す、男子ごはんを大歓迎している。

【息子のボロネーゼ】2人前強

ポイント=「肉を食べる料理」というつもりで作っていく。

オリーブオイルににんにく2かけを鍋に割り入れて中火にかける。にんにくがじっくり柔らかくなったらフォークの裏で潰し、微塵切りにした中玉ねぎ1.5個くらいを加えて弱火で炒める。(にんにくは茶色に色づくと潰れにくい)

その間に合い挽き肉200gをボールに広げ、全体に行き渡るように塩胡椒をしよく練る。フライパンにオリーブオイルを入れて強火にかけ、ゴルフボールくらいの大きさに分けて丸め、蓋をせず焼く。大事なのはカリッとした焦げ目をある程度つけること。肉汁を閉じ込める。焼けたら肉を親指の爪くらいの大きさに少しだけ崩す。あくまでも「肉を食べる」ので崩し過ぎないのがポイント!

玉ねぎを炒めた鍋に肉を移す。フライパンの焦げ目が美味しいので水をカップ1/3位入れてこそげ落とし、それも鍋に入れる。トマト缶1缶を加えて煮詰める。全体がソースとして絡むくらいの水分量になるまで加熱する。(パスタを絡めた時に水分が出ない程度)←水分が多過ぎないのが重要

パスタをパッケージの表記より1分短く茹でる。湯切りして加え、弱火にして全体を絡め、パスタのゆで汁を加えてソースの煮詰め具合を調整しながら1分程加熱し、火から下ろす。

バター、オリーブオイル、パルミジャーノレッジャーノを削って加え、バターが溶けたら全体を馴染ませて出来上がり。

【バリバリチキンステーキ】1枚分

鶏モモ肉に軽く包丁を入れ、厚みを均等にする。オリーブオイルを多めに敷いたフライパンに皮目から焼き、弱火で30分くらいかけて火を入れる。

皮目で95%くらい焼いたら(きつね色より濃いめ。皮を叩いたら固い音がするくらい)、フライパンの油を手前に集め、にんにく一かけを入れて火を入れる。にんにくのホイル焼きくらいの柔らかさになったら、フォークの裏でつぶす。そのオイルの中で裏返し、ほんの軽く焼く。

最後に塩胡椒し、食べやすい大きさに切る。