【料理】えのき豚(と、豚キムチ)

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結構子ども達が大きくなってから「うちの家庭の味とか、母の味は?って聞かれたら何が思い浮かぶ?」と尋ねてみたことがある。そうしたら、しばらくうーん…と考えて「えのきと豚のやつ。」と答えた。

一瞬、何のことだかわからなかったけども「あー。あの炒め物か。」と理解した。

私は、基本的には自分の好きなものを作って食卓にのせる。もちろん結婚生活や子育ての過程で「家族のための料理」もだいぶ拵えたかもしれないけれど、ずっとそれに囚われるのはごめんだ、という想いが強かった。私は大きめカットや生の玉ねぎと肉の脂身が苦手だから、たぶんほとんどそれらのものを出したことがない。だから家族も自動的にそれらが苦手になってしまった。

食育という意味ではダメなのかもしれないけど知ったこっちゃない。ポテトサラダには絶対玉ねぎは入れないし、カルビ肉も使わない。子ども達はもっと大人になってから、それらの美味しさに目覚めることがあるかもしれない。それはそれで喜びではないか。なんちゃって。

話は戻って、そのえのきと豚のやつ。家族のための料理を努力して作ってきたわけではないが、それでも色々なものを食卓に乗せたと思う。でも何で敢えてそのメニューなんだ。想定と答えのギャップに思わずおかしくなってしまった。

この「えのき豚」は、どこかで食べた記憶もないし、母が作っていたわけでもない。いつ思いついたかも忘れちゃったけど確かに何度も作っている。始まりはいわゆるありあわせのものだったと思う。でも今ではわざわざ材料を買って作っている。

シンプルな作り方ではあるが濃いめの味付けでそのままつまんで酒の肴にもなるし、ご飯に乗せても良い。余ったら次の日のお弁当に入れることもできる。あまりあれやこれやと材料を入れすぎないのが、コツといえばコツだろうか。

豚肉は普通の家だったら薄切りのバラを使うのが良いのかも。私は脂身が食べられないのでモモ寄りの小間切れを使う。最初にごま油で炒めてすこーし残った脂身も茶色にカリッとなるくらいに炒める。バラ肉だったら油をしかずに肉の油だけでカリッとさせ、その脂は除いてごま油を投入する。

そこに、えのきを盛大に入れる。火が通ると小さくなってしまうので、家族で食べるのであれば2束くらい。肉とごま油が絡まるように炒めていく。水分が出てくるので、それが1/3くらいまで飛んだらフライパンの片側に具を寄せる。

空いたフライパンのところに、醤油とオイスターソースを入れる。オイスターソースはそのまま混ぜると生臭いような気がするので、ここで醤油と一緒に一回沸騰させる。

えのき豚
少し香ばしい香りがしてきたら(調味料が焦げる前)ざっくりと具を炒め合わせる。

なんのことはないものだが、どうやらうちの子ども達の「おふくろの味」らしい笑
きのこはどこから出てくるのか?水分をだいぶ蓄えているので、翌日お弁当に入れる時には今一度炒めて水分を飛ばすことをお勧めする。

※ちなみに、豚肉を少しカリッと炒めたところから豚キムチも作れる。その場合は追加のごま油のあと、ざく切りにしたキムチをこれまた盛大に入れて炒め合わせ、醤油を垂らして出来上がり。ここだけの話、今までで自分が作った豚キムチより美味しいのを食べたことがない笑。