デンマーク留学での日々と、そこへ至る道の記憶を本にする(1)
本嫌いな私が、本を2冊つくろうとしている。
まだまだ頭の中でふんわりとしていて具体化していないのだけれども、ちょっと動き出した感じがあるので、記録していこうかなと思っている。
「本を作りたいな」というきっかけとなったのは、昨年7月にたまたま見つけた1冊の雑誌。初めて行った旅先の本屋さんでふと手にとったその本は、色味も質感も他の普通の印刷とは違い、一風変わっていた。
そうか私はいわゆる「本」ではなく、この様な紙でまとめた「作品みたいなもの」を作ってみたいのか。読み物としての本…というよりも、手に入れて嬉しく、触ってページをめくるだけで楽しさが湧き上がってくるもの。文字を読めば見知らぬ場所を冒険して追体験しているような気持ちになるもの…。
すっかりその1冊に魅了されて出版社をあたるうちに、何と出国前日にその出版社が主催する海外の小部数発行冊子を紹介するイベントがあることを知った。
これは何が何でも行かなくてはと思い、やるべきことそっちのけで向かった先で「そうそう、これだ!」という印刷と本に出会う。(しかしながらそのどうしても欲しかった1冊は売り切れ。もう日本のどこを探してもなさそうだったので、後日デンマークで探してドイツの本屋さんから残り1冊の英語版を送ってもらった)
写真と文字。こんな質感の自由なアートブックが作りたい。この日、インスピレーションの源泉となるものに出会えたのは本当に幸せなことだった。それが作りたい本の1冊目。
そこからはバタバタと怒涛の旅と留学生活が始まり、良いことも良くないことも徹底的に「体感」する日々に突入。ともすると簡単に流れていってしまいそうな毎日だったけれども、体力の続く限り粗くでも書き留めて写真に残せたことは幸いだった。
InstagramとFacebookにほぼ毎日1000字〜1500文字くらいの分量で投稿。夜中に投稿すると、同じ時間に早朝である日本から多くの「いいね」をいただいた。
思った以上にたくさんの方に読んで頂いて、その反応も感じる事が出来てモチベーションになった。
経験したことや感じたことをそのまままとめたい。北欧への留学を検討している人や、手芸の聖地でどんな授業が行われたか知りたい人、そして大人のための人生の学校「フォルケホイスコーレ」に興味がある人に読んでもらえたら。
紙の本でも電子書籍でもどちらでも好きな方を選択できて、絶版や在庫のリスクがないもの。調べてみると今は新しい出版の方法が出てきていてそんなわがままな願いも叶う様になって来ているとのこと。それが作りたい本の2冊目。
…と、そんなことを考えているうちに、まだ何も始まってないのに小さい出版社の名前を思いついてしまった。そうかこの出版社の名前で、こんな本を出してもいいかも、あんな企画もいいなぁ、なんて。
とめどなく脱線していきそうだから、続きはまた後半で。
→(2)に続く