【料理】ふきの韓国風きんぴら

BLOG

今住んでいる築50年越えの家の庭には、蕗が生えている。

越してから一年経っていないから、季節が移り変わりどんな草木が生えるのか?まだ分かっていない。この5月になって急に緑が青々としてきたので毎朝驚いている。

特に、蕗の生えているエリアはあっという間にもしゃもしゃと生い茂ってきた。私がもし、誰かの家に生えている食べられるものを「たくさん生えてるから、好きなだけ持っていっていいよ〜」と言われたら嬉しいから、昨日、草取りのボランティアに来てくれた友人らにハサミを渡して、自分で収穫してもらった。

蕗は下拵えが面倒だという先入観があった。実家でも食卓にのぼるのは近所の方からいただいた調理済みのものばかり。ここに越してくるまでついぞ自分で調理しようとは思わなかった。でもせっかくこんなにみずみずしく育っているのだから、ここは一丁やってみようかな。そんな感じで一度きゃらぶきを作った。筋取りには手間取ったが、ほろ苦くてとても美味しく日本酒好きの家族に好評だった。

その後、料理家でライターの田内しょうこさんの投稿で「ふきの韓国風きんぴら」のレシピを見た。息子さんのお弁当に入れたら、至極好評だったというこの山菜の箸休め。若い人には蕗は好まれないのかな?と思っていたけれど、うちに同居中のMちゃんも山菜が好きだと言う。また、和風の味付けばかりでなく、こんなパンチの効いた味もアリなのか〜という新鮮な驚きもあった。

蕗は、まな板にのせ、塩を多めにふって手でゴロゴロと板ずりをする。だんだんと灰汁が出てきて塩が溶けた水分が黒くなっていく。軽く水で流したら、鍋の直径に収まるくらいの長さに切り、沸騰したお湯の中で1分くらい下茹でする。

冷水に取ったら筋を取る作業。端っこをぐるりと少しづつナイフで剥いていき、薄皮を指でまとめたらまな板上にナイフで押さえて蕗を動かして一気に最後まで剥いていく。筋が残っても大丈夫。その部分だけまた剥がして綺麗に硬い皮と筋を取っていく。慣れてくると一気に皮がむける様になって楽しい。

すっかり綺麗になったら、食べやすい長さに切って水に放して置く。この時点でも灰汁が少し抜けて水に色がつく。

ざるに上げたら水分を拭き取り、ごま油を少し多めに入れたフライパンでさっと炒める。にんにくをすりおろしたもの、コチュジャン、醤油と砂糖をふたつまみくらい。それを少しの酒で溶いておき、弱火で炒め絡めていく。水気がなくなったら白胡麻をまぶして出来上がり。(胡麻切らしていて今回の出来上がり写真には無いけど…)

息子さんはお弁当の白米の上に乗せたこのきんぴらが忘れられないようで、また最近リクエストが来たと書かれていた。

初夏の蕗の香りはインパクトのある味付けにも負けず、むしろ引き立てあっているようだ。