宝物は見えない所にある〜湯河原・柱状節理の滝
湯河原に柱状節理の滝があると友人らで話題になり、今日その幻の滝を目指して向かった。
ここは1月に友人らが向かってたどり着けなかった場所。
その時の話を漏れ聞くと、何やら自分たちが旧日本軍の隊員になった様な気分だったとか…何なんだ、そのサバイバル状態は…
今日はいわばリベンジ。私は相変わらずよく分かってない状態でジョインする。一応もしもの可能性も考えて、着衣は調整が効くもの、足元はしっかり、などなど。チョコレートの箱もリュックに詰めた。
昨年末に一度、共に山を登った柱状節理部の仲間だから勝手知ったる間柄だ。ちゃちゃっと車内と駅で落ち合い、余計な社交辞令も必要なくとても心地が良い。振動数が合っていると言うのはこういうことか。目的地はじっくり確認、素早く準備をしていざ出発。
スタートは幕山公園から。突然の山道が始まるまでは、桜満開の遊歩道を割とのんびり歩く。とても気持ちがよく、幸せだ。
https://miyagikeika.com/wp-content/uploads/2021/03/img_6238.mov岩肌から滴る雫が合流している水のせせらぎも、春の訪れ。
柔らかく芽吹いた緑がピカピカ。
…なんていい感じにハイキングしていたら、前回迷ったと言う沢に来た。途中、出会った教員風の二人組の話と、事前にスクショした資料と地図を確認しながら相談。
三人よれば文殊の知恵と言うが、みんなの知恵と判断を柔軟に出し合って前に進む。むーん。頼もしいなぁ。
しばらく試行錯誤した後に、やっぱり進む方に水の音がするぞ!と言うことで細い一本道を進んでいく。木のねじ曲がりや巻きつきも強めになって、渦巻くエネルギーが地中から上がってきてるんだなと感じる。
苔むした巨石の数々
大きな杉が佇む、日本昔話に出てくる様な場所や
伐採された木と岩が横たわるラフなところもえいっと抜けていき
お。これが柱状節理の滝?…と一瞬思うも、コレジャナイ感満載でいると…
え。まだ先あるやん?!しかもすごい急斜面にロープ垂れてる!
ここまで来たら登るしかないよ。
幼少期、鳶の父が言っていた身体の三点付けて登っていけ!とか、身の処し方みたいな教えを急に思い出つつ…(こう言うサバイバル教育、マジ大事。学校教育なり何なりで実地入れたほうが良い)
登った先は…
え。なにこれ。
何これ!すごーーーい!!!
こんな山の奥の奥に、こんなものがあるなんて!!えーーーーと雄叫んだあとは、しばらく皆無言。何も言えなかった。何時間でもここにいたくなる様な場所。本当に神聖だ。
それでは皆さんにも動画でお楽しみ頂きます。
この素晴らしい柱状節理は、昨日歩いたルートではどこからも見えなかった。一般人には決して楽々と行ける場所ではなく、少なくとも私たちは色んな障壁を感じながら諦めずに前に進んだわけなんだけれど、最後の最後、急斜面の岩を登った後に突然開ける景色。ドラマのセットのようなエンディング。これが太古の昔からの時を刻んで今ここに存在していると思うと、心から感動する。
神奈川県内にこんな場所があるなんて。ますます、人口的に作られたものからの興味が薄れてしまう。
まだまだ、私は何も知らないな。まだまだ、私は何も見ていない。